Rain shadow─偽りのレヴェル─





そんなふうに後悔している仲間がたくさんいるよ。



「…もう、十分でしょ、」



これ以上、お兄ちゃんを、Rain shadowを傷つけて何がしたいの。


あの日、病院で眠るお兄ちゃんがボロボロな姿だった理由はこいつだった。

翠加さんを失って絶望した兄は歪んだ気持ちを抱いてしまって、それを久遠 綾羽にぶつけて。


そして、彼女に会いにいくように命を絶ったんだ。



「いいや、俺の本来の狙いは久遠 綾都だからなァ。でもちょーっと頭ァ使わねぇと、あいつの弱味を握れねェんだよ」



なにが、頭を使っているの。
どの部分を使えているの。

誰かを傷つけて追い込んで殺して、命を絶たせて、みんなを壊して、あなたは高い場所から嘲笑ってるだけだ。


そんなの最低だ、さいていだよ……。



「それが最近になってやっと分かったんだ。なあ、アヤハって誰だ?」


「……は…、」


「翠加もてめェも、揃いに揃って“アヤハ”っつってよ。Rain shadowには久遠 綾都以上の存在がまだいるってことだろ?」



は?と、ワケが分からなかった。

どうして今そんなことが知りたいのかと、そもそも綾羽の正体を分かっているものだと思っていた。