どうしようどうしよう、こわい。
まさかこんなにもいきなり物理的な攻撃を食らうなんて思ってなかった。
少しずつ少しずつ力を加えられてゆく首が痛くて苦しい。
「そんな女の子みたいな反応したって、俺はそういった趣味もなければ爽雨くんより先輩でFoxの総長だよ?
───このまま折ることもできるんだよなあ」
「っ……、」
ぜんぜんびくともしない…っ。
もし今ここでナイフを出したとしても、どう考えても勝算はゼロ。
周りに助けを呼ぼうにも、足を止めるどころか悲鳴を上げて逃げていく生徒たち。
やっぱり彼はFoxというグループをまとめる総長なのだと。
「───う”っ……!!」
そのとき、息がスッと通った。
ドガッ!!っと響いた音は真うしろから、けれど身体の解放感にすぐには状況を把握できなくて。
気づけばたった今の今までわたしを苦しめていた男が、ペッと床に血を吐いていた。
「…俺たち仲間じゃないの?ねぇ、綾都くん」
「仲間?その仲間の首絞めて殺そうとしてた奴がなに言ってんだよ」
「はは、久しぶりの再会を噛み締めてたんだよ」
「へぇ、反逆者のお前がよく言えたな」



