Rain shadow─偽りのレヴェル─





「瀧の、ことで、」


「……」



やっぱりそんな不機嫌そうな顔になる……?

眉間を寄せてるし、小さな舌打ちまで聞こえたし……。


わたしには聞こうとするくせ、自分が話すのは嫌だ、と。



「瀧は、ちょっと特殊」



と思ったら、意外にも話を広げてくれるらしい。



「特殊…?」


「言ってなかったけど、Rain shadowのメンバーはほとんど親が金持ってる奴らなんだよ」


「…そう、…なの?」


「お前んとこも今はどうか知らねぇけど、父親はわりと有名な企業勤めだっただろ」



……そうだ。

わたしがいまお母さんと一応は何不自由なく暮らせているのは、お父さんから送られてくる多すぎると言えるほどの仕送りがあるから。


そしてお父さんが家を出ていってしまった理由だって、自分の立場を守るための行動だった。



「でもなんで、揃ってこんな不良高校に…」


「家族より仕事ばかりを選ぶ親を持つと、たぶん子供ってのは反抗したくなるんだよな」



まるでそれは自分もそうだと、言っているみたいだった。



「そういう面でも俺たちは周りの不良から立てられてるけど、瀧は別」



それはどういった別なんだろう。

あの子は1年生でRain shadowだから、特殊と言われれば納得だ。