なんだか、みんなに助けてもらってばかりな気がする……。

　疾風君や和向君がいたからいじめにも耐えられることが出来たし、今も明李君がこう言ってくれている。

　……つくづく、私って人に恵まれているなぁ。

　ぼんやりそんなことを考えているとその時突然、疾風君が思い出したようにこう口にした。

「あ、そういや栞。新さんから歓迎会のこととか聞いたか？」

「へっ……あ、う、うんっ。昨日聞いたよ。」

　急にそんなことを聞かれて驚いてしまったけど、すぐに笑顔で答える。

　それがどうしたんだろう……？

　そう聞こうとした時、それより先に和向君が口を開いた。

「歓迎会ね～、新さんが準備はしてくれたみたいだから今日の放課後行こうって話が来てたんだ～。」

　も、もう準備できたの……？

　昨日の今日なのに、どれだけ行動力が凄まじいんだろう……？

　瞬きを繰り返して、驚いていると疾風君がすかさずこう聞いてきた。

「今日の放課後、栞は大丈夫か？用事とかないか？」

　……ど、どうしよう……。

　脳裏に仕事のことが浮かんできて、うっと言葉に詰まってしまった。