最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 私は整えるように、小さく息を吐いてからこう口にした。

「私……歓迎会とかってしたこととか、されたことがない、ので……あの、い、良いですか……?」

 焦りすぎて変な言葉になってしまったけど、一生懸命自分のありのままの気持ちを伝える。

 途中からこんがらがってしまったから、恥ずかしくなってまた視線を下げた。

 そんな私に、新さんは優しく頭を撫でてくれた。

「分かった。あいつらには俺から言っておく。どこ行きたい?」

「ど、どこ、ですか……。」

 そんな質問されるとは思ってなくて、言葉に詰まってしまう。

 う、うーん……思いつかない……。

「お、思いつきません……。」

 しばらく考えてみたけど、結局何にも思いつかなかった。

 面目ないな……と思いつつ、新さんに謝る。

「ごめんなさい。せっかく聞いてくださったのに……。」

「気にするな。俺が準備しておくから、安心しろ。」

 申し訳なくて頭を下げると、またそんな優しい言葉が聞こえてきた。

 ……どこまで優しいんだろう、新さんは。