最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ～最強さんからの優しすぎる寵愛～

　新さんは優しい眼差しで、そう聞いてくれている。

　わ、私も、歓迎会……面白そうだと思うし、気にはなる。

　だけど……。

「私だけの為にしてもらうのはなんだか申し訳ないんです……。」

　思っていたことをぽつりと小さく零す。

　歓迎会も誰かに祝われたこともあんまりないから、やっぱり申し訳なく思ってしまう。

　自然と視線を下へと向けてしまい、きゅっと唇を引き結んだ。

　その時、新さんの変わらない優しい声色が隣から聞こえた。

「お前はそんなこと思わなくても良い。栞が望むことなんでも俺に言え。俺が全て叶えてやるから。」

「新さん……。」

　こんなに気を遣わせてしまって、そんなことを言わせてしまった。

　謝ろうとした時、脳裏にあの言葉がよぎる。

『俺を頼れ。』

　私はその言葉を信じ切れていなかった。だって私はあの時も、新さんを頼らなかったから。

　そのせいで新さんを傷つけてしまっていることも、やっと分かってきたのに……ここで自分の気持ちを言わなければまた、頼れていないことになると思う。