最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

「新さん、歓迎会って……?」

 改めてもう一度聞くと、新さんは不思議そうにしながらも教えてくれた。

「いや、疾風達が言ってたんだよ。栞の編入祝いしてないって。だから、Anarchyでやろうって話になったんだが……。俺も正直よく分かっていないんだ。」

 しゅんと落ち込んでいるような表情をした新さん。

 きっと新さんのわんちゃんの耳があったら、垂れ下がってるんだろうな……ふふっ。

 そんなよく分からない考えを抱きながら、慌てて言葉を発す。

「い、いえ、大丈夫です!わ、私も分かっていないので……。」

 でもまさか、そんな話が出ているとは思っていなかった。

 疾風君も和向君もいつも通りだったし、そういう素振りがあったわけでもない。

 だから余計に、驚いてしまった。

 ……だけど歓迎会、かぁ。人伝に聞いたことはあるけど、こうやって直接言われるのは初めてだから少しだけわくわくしている。

 でも、私の為だけに歓迎会っていうのも、なんだか申し訳ない……。

「俺も歓迎会には賛成だ。ただ……栞が良いっていうならの話だが。」