最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ～最強さんからの優しすぎる寵愛～

　確か新さんも、彼女のことが好きだと聞いたことがある。

　でも、こんなに素敵な子、滅多にいない。きっと、この子以上に良い子はいない。

　……諦められるわけ、ない。

「僕は観心明李。……君は？」

「へっ……ひ、柊木栞、です……。」

　驚きながらもしっかり返してくれた彼女に、また笑みを零す。

　見た目は超がつくほどの地味な子。彼女があの輩どもを退治させただなんて今でも信じられない。

　だけど……可愛く見えて仕方がない。

「栞って、呼んでもいい？」

「えっ？……い、いいですよっ。」

　目を丸くさせながら、微笑んで言い放った栞。

　まさか目の前が、自分に好意を抱いているだなんてことも知らずに笑みを浮かべている。

　たまらず、僕はぎゅっと栞の手を握った。

　手、小さいな……なんて、考えながらこれ以上ない笑みを浮かべる。

「僕と栞、同じクラスだから……これからよろしくねっ！」

「……う、うんっ！」

　またまた驚いていたけど、すぐに笑顔を返してくれる。

　これまでは人の考えていることを見るのが怖くて、学校にできるだけ来ないようにしていた。