最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 翌日になり、僕は珍しく学校に来ていた。

 何故だかは分からないけど、あの人間……柊木栞に会いたいって思っていた。

 何で僕を助けたのか、とかも聞きたいし。

 相変わらずこそこそされているのは気になる。

 それを聞こえないようにして、僕はフードを深く被った。



 教室に入ろうとするなり、あの二人が僕の元へと来てくれる。

「やっと来てくれたのか、心配したんだぞ。」

「急に来るなんてびっくりだよ~。でも明李君が来てくれて良かった~。」

 疾風と和向は僕と同じAnarchy幹部で、こんな僕とも仲良くしてくれている。

 僕はその言葉に少し嬉しくなり、誰にも見えないようにしながら頬を綻ばせた。

 その時、ある人物と視線が合った。

 あっ……柊木栞だ。

 目的の人物を見つけて、僕はすぐさま彼女の腕を掴んだ。

 強引なやり方だけど、とにかく彼女と一刻も早く話がしたかった。

「へっ……?」

「……ついてきて。」

 彼女にこっそりそう耳打ちし、僕は人気のない場所へと彼女を連れて行った。