その時に不意に彼と目が合う。
その瞬間、私は何故か彼に腕を掴まれてしまっていた。
「へっ……?」
「……ついてきて。」
小さな声でそう告げられ、抵抗する間もなく彼に腕を引っ張られる。
「あ、明李っ……!?」
「しーちゃん!?」
二人の声が後ろから同時に聞こえたけれど、彼はその声を無視して私を連れて行った。
彼に連れてこられたのは、日があまり当たらない裏庭……らしき場所。
確信がつけないのは、裏庭の存在自体を私が知らなかったから。
彼はそこで立ち止まり、私の腕を離す。
私のほうを振り返り、じっと見てくる彼になんだか緊張してしまう。
「あ、あの……どうしたん、ですか……?」
沈黙に耐えきれず、私はゆっくりと口を開いた。
彼はその声にも答えず、私の瞳を捉えるようにして見ている。
ほ、本当にどういうことっ……?
「あの――」
「君、どうして昨日僕を助けたの?」
もう一回聞こうとして口を動かしたけど、彼の言葉が被さってきた。
どうして助けた、って……。
その言葉を理解するのには少し時間がかかったけど、理解してからは早かった。
その瞬間、私は何故か彼に腕を掴まれてしまっていた。
「へっ……?」
「……ついてきて。」
小さな声でそう告げられ、抵抗する間もなく彼に腕を引っ張られる。
「あ、明李っ……!?」
「しーちゃん!?」
二人の声が後ろから同時に聞こえたけれど、彼はその声を無視して私を連れて行った。
彼に連れてこられたのは、日があまり当たらない裏庭……らしき場所。
確信がつけないのは、裏庭の存在自体を私が知らなかったから。
彼はそこで立ち止まり、私の腕を離す。
私のほうを振り返り、じっと見てくる彼になんだか緊張してしまう。
「あ、あの……どうしたん、ですか……?」
沈黙に耐えきれず、私はゆっくりと口を開いた。
彼はその声にも答えず、私の瞳を捉えるようにして見ている。
ほ、本当にどういうことっ……?
「あの――」
「君、どうして昨日僕を助けたの?」
もう一回聞こうとして口を動かしたけど、彼の言葉が被さってきた。
どうして助けた、って……。
その言葉を理解するのには少し時間がかかったけど、理解してからは早かった。

