最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 そう考え、私はその理由をゆっくりと口にした。

「昨日、ね――」



 昨日の朝の出来事をとりあえず話し終える。

 男の子が暴力を振るわれていたこと、つい飛び込んで行ったこと、その後保健室に連れていったけど心配だということ。

 二人はこの話をした後、真っ先に私の身を心配してくれて、新さんと似てるなぁ……と思わされた。

 でも、まずはあの人のことが心配なんだよね……。

「だから、喧嘩とかって起こるものなのかなって思って聞いてみたの。」

 再度その質問を投げかけると、二人は少し思案した後、こんなことを言った。

「まぁ種族間のトラブルとかで起こることはあるかもな。実際にはあんまり見ないけど。」

「後は、憂さ晴らししたい人とかかなぁ~?でも数自体は少ないと思うよ~。」

 うーん、新さんと同じことを言われてしまった……。

 でもこの言葉からして、喧嘩自体はあまり起こってはないってことだよね。

 ならいいんだけどな……と思い、ふぅと小さく息を吐いた時ある事に気付いた。

 ……あれ?なんだか妙に静かになった気が……。