最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ～最強さんからの優しすぎる寵愛～

　新さんはそんな私の言葉を聞いて、少しの間思案する素振りを見せると深いため息を吐いた。

「はぁ……分かった。栞がそう言うなら潰す事はしない。だが、俺はあいつを絶対に許さない。」

　そうやって言う新さんの瞳が本気で、本当に視線だけで人を殺めれちゃいそうだった。

　私の為にここまで怒ってくれるのって……新さんも人のこと言えないんじゃないかな。

　新さんの言動を見ていたらそう思ってしまって、ふふっと笑みが零れた。

　その様子を見て、新さんが不思議そうにしている。

　だけど、すぐにほっと安堵したような声が聞こえた。

「ようやく笑ってくれたな、栞。」

「……っ。」

　また、ドキッてした……。

　新さんの微笑みを見ると、どうしてもドキドキとしてしまう。

　でもそれが、心地良いだなんて思うのは不思議で仕方がなかった。

　その時、新さんが立ち上がってどこかに行こうとしていた。

　……まだ、居てほしい。

　けどそんな事言うと、新さんの迷惑だろう。

　でも……っ。

「栞……？」

「新さん、まだ……居てください……。」