最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 保健室の扉を開けて、私は彼を先生に引き渡す。

「先生、あの……この人をお願いします。」

「あら、凄い怪我ね。柊木さん、この子どうしたの?」

 うっ、痛いところを突かれてしまった……。

 流石に「暴力を振るわれていました。」だなんて言えるはずないし……だったら。

「さ、さっき派手に転んじゃったみたいで……。」

 苦し紛れの変な言い訳だけど、こう言うしか方法がないっ……。

 怪しまれないことを祈ってそんな言葉を言うと、先生は納得してくれたのかすぐに「分かったわ。」と言って彼の手当てを始めてくれた。

 ふぅ……とりあえずこれで良いかな。

 私はその様子をちらっと流し見してから、保健室から出て行った。

「失礼しました。」

「柊木さん、ありがとうね。」

 出る間際にそんな言葉が飛んできて、私は小さく微笑んでから教室へと戻った。

 あの人の怪我が酷くなりませんように、と祈りながら。