最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 ……うん。よし、図書室の場所も完全に分かったし、調べものもすぐにできそう!

 行きたかったところを転々とし、しっかり教室の場所を把握する。

 そろそろ時間だし、戻ろうかな……。

 時計に目を走らせ、そう思った時嫌な音が遠くから聞こえた。

 ドンッという、鈍い音。

「何でお前が学校来てんだよっ!」

「ストレス溜まってるねー。まぁ良いじゃない、やっちゃえば。」

「人外ごときが勝てるわけないのに、抵抗しないでくれる?」

 その音と同時に聞こえてきた複数人の男の人の声。

 ……なんだか、嫌な予感がする。

 私はその予感は本物だろうと考えながら、音のしたほうへと静かに向かった。

 その場所に近づいていくたび、声も音も鮮明に聞こえてくる。

「お前、気持ち悪いんだよっ!」

 そんな声が否応なしに私の耳に届き、昔の記憶を思い出させる。

『魔力を持つなんて、気持ち悪いのよ……っ!』

 ……私みたいな、被害者を出さないために行かなきゃ……!

 私は自分の奮い立たせ、一歩一歩近づいていく。

 その声のしたほうにやっとのことで着いた時、私は思わず息を呑んだ。