最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 でも私が首を突っ込んでも良いかってなると、またちょっと違う気がする。

 その人も魔族さんか人外さんかだから、私は下手には動けない。

 だけど明李さんのことを考えると……うー、難しいところだ……。

「まぁな。無理に言ってまた心閉ざしても元も子もないから、どうしようもない。」

 疾風君がそうやって何気なく呟く。

 その時、私ははっとある事に気付いた。

 心を閉ざす……普通は心なんて見えないからこうはっきりとは言えないはず。

 それでもそう言うことができているってことは……その明李さんって人はもしかして、さとり族なのかな?

 さとり族は心が読めて尚且つ心の変化に敏感だから、塞ぎこんで心の瞳を閉じてしまうことがある。

 だから心を閉ざすって表現を使うことが出来る。

 確信を持っては言えないけど……本当にそうだったら難航するのも無理はない。

 さとり族は人の感情にも敏感だから、対人恐怖症になったり他人が嫌いになったりする時がある。

 私も目の当たりにしたことは何度かあるからよく分かるんだ。

「うーん、どうにかして学校に来てくれないかな~。」