最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

「新さん……。」

 私の為にここまで思ってくれるなんて……新さんは責任感が強いのかもしれない。

 だから新さんも、ここまで自分の追い詰めてしまっているのかもしれない。

 だったら……。

「新さん、本当に、ありがとうございます……。」

 新さんが来てくれなかったら、私は今頃どうなっていたか分からない。

 感謝してもしきれないくらい、新さんには助けてもらってばかりだ。

 だからせめて、お礼の言葉だけははっきりと言いたかった。

「……ったく、お前はどこまでも人のことばかりだな。」

 そんな声が聞こえて思わず俯いてしまう。

 ダメ、だったかな……。

 人のことを考えて……はいない気がするんだけど、そう捉えられちゃうんだろうか。

 でもつい、自分より他の人のことを優先しちゃうのはあるかも……しれない。

 そう考え拳をぎゅっと強く握りしめた時、新さんの手が私の手の上に乗った。

「だが……こんな状態になっても考えてくれて、ありがとう。」

 視線を下げているから新さんの表情は分からない。