最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

「頼りにされてるかは分かんなけどさ……まぁ一応面識はあるぞ。」

「うん。僕たちAnarchyの幹部だし、新さんにたまに呼び出されるからね~。」

 ん? ……今、何て、言った?

 ”Anarchyの幹部”って聞こえた気がする……んだけど。

 幹部は確か、その組織の中心になる大事な役職だったはず。

 その大事な役職に……この二人がいるって事……?

 Anarchy自体、この学園に何かあった時の対抗組織だしきっと能力が高い人がいるって事だろう。

 決してこの二人の能力が低いって言いたいわけじゃない。むしろ高いほうだと思う。

 でもこんな温厚な二人が……幹部だなんて信じられない。

「栞 ?何ぼーっとしてるんだよ。」

 その言葉で一瞬で現実に引き戻され、はっと我に返る。

「び、びっくり、しちゃって……。幹部だなんて、二人とも凄いんだねっ!」

 重要な役割だから、二人は凄い人だということがすぐに分かる。

 二人とも、幹部だなんて凄いよっ……!

 だけど私のその言葉に、二人は一瞬にして難しい表情になってしまった。