最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ～最強さんからの優しすぎる寵愛～

　だって……。

「まぁ確かにそうだな。変なこと聞いて悪かったな、栞。」

　疾風君の興味を、一瞬にしてなくしてくれたから。

　あのままの話題だといろんな意味でいたたまれないし、凄く緊張してしまう。

　和向君はこのテリトリーに入ってきてほしくない事を分かっているのかいないのかは分からないけど、助かったのは事実だった。

　ありがとう、和向君……！

　そうやって感謝を和向君に心の中で伝えている時、ある事が脳裏をよぎった。

『栞は、疾風と和向のこと、どう思ってるんだ？』

　今朝新さんに言われた事が、心のどこかで引っかかっていた。

　ああやって新さんが言うって事は、二人と新さんは仲が良いのかな？

　面識はきっとあるだろうし、そう聞くって事は少なからず関係があるって事だと思う。

　この二人と新さんが話してるところは見た事ないんだけど……気になる。

　さっき疾風君から私と新さんの面識の話をされたから、答えてもらうっていうのはおこがましい気がする。

　そんな葛藤を一人でしていると、和向君が突然私の顔を覗き込んできた。