最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

「放課後、中庭でな。」

 そう言って微笑んで階段を登っていった新さん。

 その時、またドキッと心臓が鳴った気がした。

 え……今の、まただ……。

 何であんなに新さんの笑顔を見るとドキドキしちゃうんだろう……。

 そう考えたけど何だか恥ずかしくなり、大きく首を横に振った。

 ひ、ひとまず教室に向かおう!

 私は拳を作って意気込んでから自分の教室へと歩き出した。

「ねぇ、あの人間でしょ?」

「うん。神々様の権力下にいて神々様に続いて権力がある奴。」

「ちょ! そんなこと言わないほうが良いって! 神々様に知られたら処罰受けちゃうよ!」

 や、やっぱりひそひそされてるっ……。

 権力とか処罰とか、よく分からない言葉も聞こえてきたけど、私には何も分からない。

 うーん……別の意味でいたたまれない……。

 そんな事を考えながら教室に入る。

 その瞬間、大きな声が私の耳に届いた。

「栞! 大丈夫なのか!?」

「しーちゃん!学校来て平気なのっ!?」

 ……!?

 二人の声に圧倒されてしまって、つい何も言えなくなってしまう。