『お前の気持ちは分かってる。だからこそ……今度からはちゃんと俺に言ってくれ。』

 さっき新さんに言われた事を、頭の中で反芻する。

 私はどれだけ心配をかければ気が済むんだろう……と、改めて思い知らされた気がした。

 新さんは「頼れ。」と言ってくれていたのに、私はそうしなかったから……結局は心配をかけてしまった。

 きっと言ったら迷惑になる、ずっとそう思っていたから言わなかった。

 だけどその言葉を言った新さんの表情を思い出して、きゅっと胸が痛む。

 心配でたまらない、といったあの表情が脳裏に焼き付いて離れない。

 そんな顔をさせてしまうほど、私は馬鹿な事をしたんだと……ようやく分かってしまった。

 だから今度は……心配させないように、新さんに何でもお話したい。

 でも自分でできることは、自分で何とかしなくちゃ……っ!

 新さんに甘えっぱなしはいくら何でもダメだから、自分で解決できることは自分でしないと……!

 まだ、怖いって気持ちはあるけど……大丈夫だと、思うから。

 そうやって意気込んでいると、新さんの声が聞こえた。