最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 俺はそんな栞を安心させるために、ふっと微笑みを浮かべた。

「あぁ、もちろんだ。お前のことをそんな風に思ったことはないし、これからそう思うこともないだろう。……だからそんな、不安そうな顔をするな。」

 お前がそんな顔をすると、こっちまで胸が苦しくなってくる。

 栞には、笑顔が一番似合うんだから笑っていてくれ。

 だが、今の状態でそんな無理強いはさせたくなくて、それだけの言葉に留める。

 栞はまだ驚いている様子だったが、小さく頷いてくれた。

「は、い……。」

「良い子だ。」

 そう返してくれた栞の頭をまた撫で、無意識にだらしなく頬が緩んでしまう。

 あー……どうしてこいつは、こんなに可愛いんだろう。

 本当は今すぐ、栞を閉じ込めて他の男の目に触れさせないようにしたい。

 だけど、そんな強引な手段を使って、栞を怖がるような真似はしたくない。

 はぁ……でも、栞の可愛さは反則級なんだよな。

 ぼんやりと栞を抱きしめながらそう思っていると、いつの間にか可愛らしい寝息が聞こえてきていた。