最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 何故、栞はそんな分かり切っているようなことを聞く?

 俺は栞の言葉に答えようと口を開こうとしたが、栞は言葉を続けた。

「新さんの、本心を聞かせてください……。私のことを……どう、思っているんですか……?」

 潤んだままの瞳で、そんなことを聞いてくる栞。

 きっとこの栞の言葉は、俺の本心を言ってはいけない。

 好きだって、愛してるって……今すぐにでも言いたいが、栞はそういう意味で聞いたわけじゃないだろう。

 俺は一旦、自分を落ち着かせるためにふぅ……と息を吐いた。

 落ち着かないと、変な事を口走ってしまいそうだったから。本心を、言ってしまいそうだったから。

 だけど……これだけは許してくれ。

 俺は栞を自分のように引き寄せ、弱い力で抱きしめた。

「俺は、お前のことを大事な奴だって思ってる。嫌とか面倒とか、そんなこと思うわけない。」

 そんな最低な事、お前に思うはずがないだろう。

 お前には……愛情しかないんだ。

「ほ、本当ですかっ……?」

 まだ信じ切れていないのか、瞬きを繰り返しながら尋ねてくる栞。