むしろ……私には要らなかった。
政府は私の存在をこれでもかってほど喜んでいたけど、私はそうはいかなかった。
この能力があるせいで、私は結果的に生きづらくなってしまったんだから。
有名になってしまったのもそうだけど、もう一つ大きな原因があった。
……それは、”幸せが手に入れられなくなってしまった”事。
正確に言えば、私が、私自身が幸せを壊している。
『あんたがいなければ……!いなければ……!』
……っ、また、だ……。
“あの出来事”のことが脳裏から離れたことなんてない。忘れられるはずがない。
だから魔力なんて……要らなかったのにな……。
「……嫌な事、思い出しちゃったな。」
言葉に表して、感情が暴れださないように息を吐く。
ふぅ……まずは落ち着かないと。
あの日の事なんて、割り切れるはずがないけど、今はそれを越えるくらいの幸せに囲まれている。
疾風君も和向君も優しいし、明李君も仲良くしてくれている。
翔葉さんは……どうか分からないけど、私のことを嫌ってはないように見える。
政府は私の存在をこれでもかってほど喜んでいたけど、私はそうはいかなかった。
この能力があるせいで、私は結果的に生きづらくなってしまったんだから。
有名になってしまったのもそうだけど、もう一つ大きな原因があった。
……それは、”幸せが手に入れられなくなってしまった”事。
正確に言えば、私が、私自身が幸せを壊している。
『あんたがいなければ……!いなければ……!』
……っ、また、だ……。
“あの出来事”のことが脳裏から離れたことなんてない。忘れられるはずがない。
だから魔力なんて……要らなかったのにな……。
「……嫌な事、思い出しちゃったな。」
言葉に表して、感情が暴れださないように息を吐く。
ふぅ……まずは落ち着かないと。
あの日の事なんて、割り切れるはずがないけど、今はそれを越えるくらいの幸せに囲まれている。
疾風君も和向君も優しいし、明李君も仲良くしてくれている。
翔葉さんは……どうか分からないけど、私のことを嫌ってはないように見える。

