最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 ふ、不穏な噂……。それはちょっと怖いから、聞かないでおこう……。

 でも新さんがそう言うってことは……相当変わったってことなはず。

 だけど私には、変わった来栖さんに会いに行くなんて勇気はない。

 来栖さんに対しての恐怖心がないわけではないし、きっと取り乱してしまうから。

 だから、第三者からのお話で十分。

「そうなんですね……。」

 良かったです、と言ってしまいそうになったけど、慌ててその言葉を飲み込む。

 私がそんなこと言ったら、きっと変に怪しまれてしまう。

 でも……来栖さんが頑張ってくれてるのは、純粋に嬉しかった。

 もしかしたら、ひょんなことで来栖さんに会うかもしれない。

 そうなった時、変に取り乱さないようにもっと精神力を鍛えておかなくちゃ!

 そんなことを考え、心の中で意気込む。

 だけど新さんは、心配そうに私を見ていた。

「栞、あいつが変わったと言えど、危害をお前に加える可能性は十分にある。俺はあいつが変わったところで、一回お前に危害を加えたあいつを許すことはない。だから、栞も気を付けてくれ。」