最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 だから僕が、狂っていることも分かってたんだ。

 そう思い、手の平の上にある緑色のお守りを握りしめる。

 これまで僕がやってきたことって、本当に最低だったんだなって実感させられた気がする。

 柊木栞に対しても、他の生徒に対しても……馬鹿なことをやってしまったんだなって。

 こんなに最低だったら、神々にやられるのも当たり前か。

 ……だったらつまり、神々を越えられるようにするには、神菜のお願いを叶える必要があるってことだよね。

『来栖さんは、凄い力を持っています。それを私なんかに使わずに周りの人に使ってあげてください。それが……私のお願いです。』

 そんなお願い、僕が叶えられるとは到底思えないけど……頑張るしかない。

 ストレス発散なんて言って、他の生徒に暴力を振るのもやめにする。

 神々に対しての嫌がらせも練っていたけど、それも全部なし。

 神菜がいうような、周りの人に自分の力を使ってあげられるような人にならないと。

 ……あはは、やっぱり僕、神菜が好きだ。

 大好きで大好きで仕方ない。愛しくて愛しくて……どうしようもない。