最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 その時、神菜が僕の手を握ってこれでもかってくらい微笑んだ。

 ……っ、本当に君は……どうしてこんな僕にまで優しいの……っ。

 優しくされる権利なんて、僕にはないのに……っ。

「これからも応援しています、来栖さん。それでは。」

 神菜の微笑みに呆気に取られていると、いつの間にか神菜が僕に背を向けていた。

 そのままテレポートをし、一瞬のうちに消えてしまう。

「あっ、か、神菜っ……!」

 必死になって手を伸ばしたけれど、それは空を切っただけだった。

 その瞬間、瞳から涙が一粒零れ落ちる。

 神菜と会えた感動、すぐに消えてしまった悲しみ、神菜の僕への優しさ……。

 そんないろんな感情が混じり合って、一粒の涙へと変わってしまった。

 本当は神菜が来ないと思って、今回のことを仕掛けた。

 他の者が異変に気付いて、さっさと片付けてしまうと思ったから。

 でも神菜はここに来てくれ、僕に会ってくれた。

 何で僕が見ているかを知っていたかは分からないけど、魔術師の神菜にできないことはきっとないよね。