最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ～最強さんからの優しすぎる寵愛～

「……先輩、よくお人好しって言われません？」

「お、お人好し……。い、言われるかも、です……。」

　まだ僕の敬語に慣れてないのか、片言になってしまっている先輩。

　それが微笑ましくて、こう提案をした。

「あの……先輩。僕のこと、皐月って呼んでください。後、敬語はしないでください。僕、後輩なんですから……。」

　今まで散々先輩に嫌がらせしてきたのに、手の平返しが早すぎるって言われるだろう。

　それは僕も分かっている。自分がどれだけ残酷なことをしたのかも。

　変なプライドも持っていて、人間に頭を下げることはないだろうとも思っていた。

　だけどそんなプライドも捨てられるくらい、僕は目の前の彼女に惹かれてしまったんだ。

「うんっ！ありがとう、皐月君！」

　キラキラと輝きが放ちそうな無邪気な笑みを僕に向けてくれる先輩。

　それがどうしようもなく心配になった。

「……っ、先輩、そういう顔、他の奴にはしないでくださいね。」

　僕が嫉妬しちゃうから、先輩の笑みは僕だけのものですよ？

　……って、こんなこと言える立場じゃないや。