だからこれだけ焦ってしまっているんだ。
いつもは寮にいさせているのに、誰かが魔力を使って仕組んだんだろう。
めいの声がなきゃ、どこにいるかだなんて分からない……。どうすれば……。
「うん!ありがとう、栞ちゃん!」
その時、めいの声が微かに遠くから聞こえた。
妙に嬉しそうで、誰かといる様子。
栞ちゃんって……まさか、柊木栞?
めい、あの人間といるっていうのか……?まさか、な……。
今は授業中で、あんながり勉そうな地味女がいるとはどうにも考えにくい。
だけど僕は、無意識に声のしたほうへと走っていった。
ここは……あぁ、いつもめいが捨てられる場所か。
声を辿って着いた場所は、いつもめいが弄ばれて捨てられる建物の影だった。
またここに連れてこられたのか……と呆れ、僕は何の迷いもなくその影へと入った。
薄暗く、人気も少ない廃れた場所。
ここに近づく奴なんて、相当なもの好きでないといないだろう。
でも……あの人間は、ここにいた。
「皐月!来るの遅い!」
その人間の手の平に乗っていためいが、こっちに向かって飛んでくる。
いつもは寮にいさせているのに、誰かが魔力を使って仕組んだんだろう。
めいの声がなきゃ、どこにいるかだなんて分からない……。どうすれば……。
「うん!ありがとう、栞ちゃん!」
その時、めいの声が微かに遠くから聞こえた。
妙に嬉しそうで、誰かといる様子。
栞ちゃんって……まさか、柊木栞?
めい、あの人間といるっていうのか……?まさか、な……。
今は授業中で、あんながり勉そうな地味女がいるとはどうにも考えにくい。
だけど僕は、無意識に声のしたほうへと走っていった。
ここは……あぁ、いつもめいが捨てられる場所か。
声を辿って着いた場所は、いつもめいが弄ばれて捨てられる建物の影だった。
またここに連れてこられたのか……と呆れ、僕は何の迷いもなくその影へと入った。
薄暗く、人気も少ない廃れた場所。
ここに近づく奴なんて、相当なもの好きでないといないだろう。
でも……あの人間は、ここにいた。
「皐月!来るの遅い!」
その人間の手の平に乗っていためいが、こっちに向かって飛んでくる。

