最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 ううっ、親友って言ってくれたのにめいちゃんには悪いことしちゃったな……。

 だけどこれ以上バレるわけにはいかないから……本当にごめんなさい、めいちゃん。

 そんな時、ある事に気付いてはっと我に返った。

「あっ、授業戻らなきゃ……!」

 すっぽかしてきてしまったから急いで戻らないと……!と思ってめいちゃんをベンチに座らせ、勢いよく立ち上がる。

 でも……それは、できなかった。

「栞ちゃん、もう行っちゃうの?もっとめいとお話して?」

「で、でも授業に戻らなきゃ……。」

「お願い!栞ちゃん!」

 校舎に戻ろうとして踵を返した私に、めいちゃんが潤んだ瞳で見つめてきている。

 うっ……そ、そんなうるうるした瞳で見つめないでっ……。

 そう思った時には時すでに遅く、私は再びベンチに座ってしまっていた。

「も、もう少しだけだから、ね?」

「うん!ありがとう、栞ちゃん!」

 本当は授業のほうが気になって仕方ないけど、後で疾風君たちにノート見せてもらおう。

 私はそう考えて、もう少しだけここに居座ることにした。