最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 早くしないと、使い魔さんが大変な目にっ……!

 走る速度を上げて、一番声が聞こえやすい建物の影に入る。

「やっぱり大した事ねーな。まぁあいつの人形だし仕方ないか。」

「うわ、お前めっちゃ壊すじゃん。面白いけど、お前最悪だな。」

 数人の生徒さんが何かを取り囲んで大きな笑い声をあげている。

 何をやっているんだろう……?

 覗き見しているのがバレないように建物に身を隠し、様子を観察する。

 相変わらず生徒さんたちが何をしているのかは見えなくて、心配が募るばかり。

 きっとあそこに使い魔さんがいるはず……。

 だけど今ここで出てしまえば、厄介なことになるのは避けられない。

 ごめんなさい、使い魔さん……。こんな臆病な私で……。

 時折鈍い音が聞こえるし、余計に心配が体の中に渦巻く。

 その時、運良く授業開始前のチャイムが辺りに鳴り響いた。

 そこにいた生徒さんたちはそのチャイムで興が冷めたのか、校舎のほうへと帰っていった。

 姿が完全に見えなくなったところで、私は慌ててさっき生徒さんたちがいた場所へと足早に向かう。