だから妬ましく、羨ましく……一番良いライバルでもある。

 でもそれと同時に、いつか神菜を取られないかと心配するときもある。

 だけど神々は人……女には特に興味はないらしいから心配しなくても良いか。

 あの地味女は……例外だと思う。

 でも努力は怠れない。神々を越えなくちゃ意味がない。

「神菜、頑張るからね。」

 誰にも、もちろん神菜にも聞こえない声はその場に静かに消えていった。

 でもまぁ……柊木栞をどうするかを考えなくちゃ、ダメか。

 この前みたいなヘマはしないように、慎重にやらなくちゃね。

 あー……やっぱりこういうこと考えるのは楽しいものだね。

 柊木栞の怯え顔と神々の焦った表情を頭に浮かべ、一人で胸を躍らせていた。

 ――そんな考えは結局、彼女によって止められてしまったけど。