最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

「本当にお前んとこの主は面倒だな。小鳥遊。」

「お前に言われるのは癪だがその通りだ。というかそっちが吹っ掛けたんだから五十嵐も手伝え。」

 よく見てみれば咲空の隣には、Anarchyの副代表の小鳥遊翔葉も立っていた。

 何でAnarchyのこいつがいるんだよ……。

「で、来栖。よく面倒事を増やしてくれたな。おかげで腕が鳴りそうだ。」

 そう言って皮肉めいた笑いを浮かべ飛ばしてくる小鳥遊。

 はぁ……こいつ、きっと咲空よりも面倒な奴なんだろうな。

「まぁ、俺もここまで新が柊木に惚れ込んでるのは初めて知ったが。……来栖、これに懲りたらもうあいつに手は出さないことだな。」

 小鳥遊はそう言い、どこかへ行ってしまった。

 きっとこの件をもみ消しにでも行くんだろう。

「まさか僕も、神々があそこまで執心してるとは思わなかったよ……。」

「確かにな。だけどこれで分かっただろ、神々に喧嘩は売らないほうが身のためだって。」

 ……うん、結構身に染みて分かったよ。

 Anarchy代表の特権を使って全校生徒に命令もしているし、そこまで僕だって命知らずなわけではない。