最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 まだ怖いけど、お礼を言おうと新さんのほうを向く。

 だけどその時、ようやく自分の状況に気付いた。

 はっ……私、怖くて思わず新さんに抱き着いちゃってた……。

「あ、新さん……あの、ありがとう、ございます。」

 恥ずかしさでどうにかなりそうだったけど、その恥ずかしさを押し殺してなんとかお礼を口にする。

 新さんは私の言葉にはっと我に返り、いつもの微笑みを浮かべてくれた。

「栞、大丈夫なのか?震えているぞ。」

「え……?」

 あ、本当だ……。まだ少しだけ、怖さがあるのかな。

 暗闇はなくなったのに、まだ恐怖心は完全になくなっていない。

 風の音もさっきより激しくなっていて、思わず「ひゃ……っ!」と声が洩れてしまった。

 ううっ、やっぱりまだダメかもしれない……。今日は眠れないかも……。

 でもこれ以上、私の都合で新さんを引き留めるわけにはいかない。

 私は不安と恐怖を押し殺して、乾いた笑みを新さんに向けた。

「だ、大丈夫ですっ……。」

 元気に言ったはずなのに、新さんは心配そうに私の瞳を捉えている。