最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 だが、それは……俺には関係ない。

「栞が何者だろうが、俺はあいつを好きになった。何かを隠していたって偽っていたって……俺があいつを好きなことには変わりない。俺には関係のないことだ。」

 何を言い出すかと思えば、とんだ戯言だった。

 翔葉の言い分も分かるが、俺はあいつ自身の性格に惚れた。あいつに惚れたんだ。

 それは何があろうとも、絶対に揺るがない事実。

「おい!でもお前にも大事なことじゃ――」

「それはお前が気になっていることだろ?俺には、関係のない話だ。」

 翔葉の言葉を遮り、一層声を大にして言う。

「俺は……あいつだけが好きなんだ。分からないことがあっても、知らないことがあっても……隠していることがあったとしても、俺の気持ちが変わることない。だから俺には関係ない。」

 栞が何を言い出そうが、隠していようが、黙っていようが……俺はあいつを信じる。

 だからそんなこと、関係がない。

 俺は苛立ちを隠すように、Anarchy室の扉を荒々しく閉めた。