最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 この学園に来るまで、私はこんな風に思われたことはなかった。

 だからみんなが優しすぎるのには今も驚いているし、信じられていない。

 でもそう思うのも失礼だと思うほど、新さんの優しさは凄まじいものだった。

「ふふっ、新さんは本当に優しいですね。尊敬しちゃいます。」

 新さんの優しさは一体どこで磨かれたものなのだろうか?と純粋に気になってしまう。

 だけど新さんは、何故か顔をしかめてぽつりと吐き出した。

「俺はきっと、栞が言うような優しい奴じゃない。お前だけに、優しくしてるんだ。」

 ……この前も確か、そんなことを言っていた気がする。

 私だから。……それはやっぱり腑に落ちないと感じてしまう。

 でもそれが今は、凄く嬉しかったんだ。

 新さんが私のことを思ってくれてるって、実感ができたから。

 だけどずっと、新さんに甘えるわけにはいかない。返さなきゃいけない恩がたくさんあるんだからっ!

 でも少しだけ……甘えてみたくなってしまった。

「新さん、あの……わがまま、言っても良いですか?」

「ん?どうした?」

 正直、こんな立場の私が言ってもいいか悩むところで、易々と言える立場ではない。