最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ～最強さんからの優しすぎる寵愛～

　本当はいつものように「大丈夫です。」と言ってしまいたかった。これ以上、新さんの手を煩わせるわけにはいかないから。

　だけど今の私は、新さんの厚意に……甘えたくなってしまった。

「こんな私のことを、ここまで考えてくださって……感謝してもしきれません。」

　新さん、Anarchyのみんなには返しても返しきれない恩がある。

　ここで甘えてしまえば、わがままだって欲張りだって、自分が叫ぶだろうけど……私は新さんの気持ちを無下に、ないがしろにしたくなかった。

「新さんが嫌じゃなければ、なんですけど……新さんを頼っていいですか？」

「もちろんだ。お前の不安や心配は全て俺が取り除いてやるから、何でも俺に言ってくれ。」

　新さんの懇願するような声が聞こえ、胸がキュッと締め付けられる感覚に陥る。

　私はこれまで、新さんの厚意をずっと無下にして、新さんを頼ってこなかった。

　こんなに優しい人のことをずっとないがしろにしてたかと思うと、どうしようもなく苦しくなった。

　だけどそれと同時に、感謝と嬉しさがこみ上げてくる。