最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ~最強さんからの優しすぎる寵愛~

 静かに俺は言われるままに顔を上げる……けど、どうにも納得がいかない。

 もっと怯えたり迷惑そうな態度を出されたり、罵られたりすると思ってたのに……まさかそう言われるとはね。

「どうして君は、悪者にそうやって言うのかな?」

 風羽の近くにいながら、風羽を止めなかった俺も同罪。

 なのにどうして君は、そんな風に言えるの?

 思わず口を突いて出てきた言葉に、彼女は少しだけ考え込んだ後に小さく微笑んだ。

「私が、元々のきっかけだと思うので……仁宇屋さんが謝ることじゃ、ないと思って……。元々は私のせいなので……気にしてません。来栖さんの気持ちを汲み取れなかった、私のせいで……。」

 途切れ途切れになりながらも、彼女ははっきりとそうやって言葉にしている。

 彼女の言いたいことはなんとなく分かった。

 ……でも納得がいかないかな。

「私のほうこそ、ごめんなさい……。」

 ――君がどうして、謝るのかが。

 君は被害者なんだから、謝られるほう。謝罪を求めるほうなんだ。

 それなのに何で、そうやって君が謝るの?