最強さんは魔術少女を溺愛したい。② ～最強さんからの優しすぎる寵愛～

　やっぱりさっきの仁宇屋さんの言葉は本当だったみたいで、私をまっすぐに見据えている。

　だけど、悪意がないって分かったのは良いけど……結局何のために呼ばれたのかは分からない。

「あの……どうして私を？」

　警戒しながら恐る恐るそう尋ねる。

　仁宇屋さんは私の言葉を聞いて、申し訳なさそうに眉の端を下げた。

「この前は本当にごめんね。君に怖い思いをさせちゃってさ。……俺も、風羽がまさかあそこまでするとは思ってなかったんだ。」

　苦笑いを零しながら仁宇屋さんは小さく頭を下げた。

　その声色と態度から、どれだけ申し訳なく思っているのかが真摯に伝わる。

「に、仁宇屋さん……！顔を上げてください……！」

　だけど頭を下げられるのはまた違う気がして、すぐさまそう言った。

　仁宇屋さんは静かに頭を上げて、苦笑いのまま私に尋ねてきた。

「どうして君は、悪者にそうやって言うのかな？」

　わ、悪者……？そうやって言う……？

　きっと仁宇屋さんは、さっきの私の発言に対してそう聞いてきたんだと思う。