疾風君が仁宇屋さんの前に出て、威嚇するような低い声でそう尋ねている。
だけど仁宇屋さんは全く動じず、にこにこと人当たりの良さそうな笑顔を浮かべたまま口を開いた。
「ちょっと柊木さんとお話がしたいんだよね。……あ、流石に危害は加えたりしないよ。神々の圧力もあるからね。」
私と、お話……?
その言葉に怪しさが感じられてしまうけど、嘘ではなさそうな声色。
きっとただ、仁宇屋さんは本当にお話したいだけだと……思う。
だったらここで、怯えてたらダメだよね……。
「わ、分かりました。」
「ふふっ、良かった。じゃあちょっとついてきてくれない?」
「は、はい。」
疾風君には守ってくれたのに申し訳ない……と思いながら私は仁宇屋さんの後を追う。
教室から出る間際に疾風君たちに口パクで「ありがとう。大丈夫だから。」と伝えた。
仁宇屋さんについていって連れていかれたのは、前に来栖さんが拳を打ちつけていた非常階段。
その影に入り、仁宇屋さんは改めて私のほうを見た。
だけど仁宇屋さんは全く動じず、にこにこと人当たりの良さそうな笑顔を浮かべたまま口を開いた。
「ちょっと柊木さんとお話がしたいんだよね。……あ、流石に危害は加えたりしないよ。神々の圧力もあるからね。」
私と、お話……?
その言葉に怪しさが感じられてしまうけど、嘘ではなさそうな声色。
きっとただ、仁宇屋さんは本当にお話したいだけだと……思う。
だったらここで、怯えてたらダメだよね……。
「わ、分かりました。」
「ふふっ、良かった。じゃあちょっとついてきてくれない?」
「は、はい。」
疾風君には守ってくれたのに申し訳ない……と思いながら私は仁宇屋さんの後を追う。
教室から出る間際に疾風君たちに口パクで「ありがとう。大丈夫だから。」と伝えた。
仁宇屋さんについていって連れていかれたのは、前に来栖さんが拳を打ちつけていた非常階段。
その影に入り、仁宇屋さんは改めて私のほうを見た。

