次の日。


奏くんとは会話を一切交わさずに、別々で学園に行ったのだった。


正直こんなことは生まれて初めてだ。

どんな時でも奏くんと学園に行っていたから。



*教室*


「おはよ〜美都ちゃん」

「あ、おはよう遥希くん」


相変わらずの王子様スマイルを浮かべている遥希くん。


……そういえば、遥希くんは美波さんが奏くんのこと好きって知ってるのかな……?



「……なんか、今日元気ないね」

「えっ?そ、そうかなっ……!?」


す、鋭いな遥希くん……!


「もしかして、生徒会長となんかあった?」

「えっ!?あ、そ、そんなことないよ?」



本当、なんでわかっちゃうの……!?

「いや、絶対なにかあったよね?なぁに?誰にもバラさないから、僕だけに教えて」

「ええっ……」


こんなこと、遥希くんには言えないよ……!


美波さんは一応遥希くんの婚約者なんだから……!



「ああ、もしかして美波がちょっかいかけた感じ?」

「えっ……?あ、えっと……」