クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。

「んー……婚約者のこと探すの飽きた」

「ええっ……!?」


そ、そんなきっと待ってるだろうに可哀想すぎる……!!


「ど、どうしてそんなことしちゃったの……!?」

「……だって、僕あの婚約者嫌いなんだもん」

「嫌いだからって、それはひどいよ……!!」


なんだかポカンーとしている遥希くん。



「ひどい、ねぇ……」

「……?」


急に切ない顔をした遥希くん。


「ご、ごめん……!なにか気に触ること言っちゃった……?」

「……美都ちゃんって、本当すぐ気がつくよね、あの生徒会長の表情だってそうだし。なのに、人の恋心に気づいてくれないの、本当ずるい」


むっとした遥希。


……?どういうことだろう……?



「……僕さ、好きな人、いるんだよね」

「婚約者さん?」

「ううん、ちがう」


えっ……!?


そっか……政略結婚だから色々あるよね……。


「中等部の時に一目惚れして、だんだん知ってくに連れて、こんな天使みたいな子がいるんだーって思って大好きなっちゃったんだ」

「そうなんだ……」



どんな子なんだろうなぁ。

中等部の時からクラス一緒だし、心当たりが探せばいそうだけど……。