うーん……自分から隠れるのではなく、開催した人達に隠されてるらしいから……わからないなぁ。


だけど、奏くんともなる人を雑に隠すわけにもいかないだろうし……。


「あ!花宮美都!」

「えっ……?」


そう言った……おそらく三年生と見られる女の先輩が、ズカズカと私に近づいてくる。



「そんなに怯えないでー!」


この人、なんだか見たことがある気がする……。


「私は美波朱里だよっ!」

「あ、花宮ですっ……」


ペコペコと頭を下げる。


……この人は、とっても美人で有名な人だ……!!


噂では代々美波さんの家ではモデルをやっていて、美波さんも超有名なモデルだとか……。


あんまり関わらないようにしたい……。



「本当にお人形さんみたいに可愛い子だね」

「えっ……?あ、ありがとうございます……」


みんなそうやって褒めてくれるけれど、きっと“花宮財閥の娘”へのお世辞だろうから。