クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。

「……っ」

「なぁ見たか?一瞬テンパってたよな会長」

「やば、本当美都様何者?」


またヒソヒソと男子生徒たちの会話が始まる。


テンパってる……?奏くんが……?そんなことないと思うけれど……。


「美都、足元気をつけてな」

「あ、うん……!」


その言葉、小さい頃からずーっと聞いてる……やっぱり、私って(妹として)愛されてるなぁ。





それから奏くんは私を教室に送ってくれたのであった。

教室には、奏くんはいない。


少し寂しいけれど、先輩な奏くんも大好きだから、お勉強頑張らなきゃ!


小さくガッツポーズをして、ノートを広げて私は予習を始める。


「うわ、予習とか真面目だね花宮さん」


そんなことを言ってくれながら近づいてきたのは、日向遥希くんだった。


「遥希くん。真面目なんかじゃないよ!だって奏くんも勉強たくさんしてるから!」


奏くんの方が全然すごいもん……!