クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。

それでも、いい!?


「久宝先輩にはバレないように、こっそり付き合いましょう……?」

「えええっ……!?そんなのダメに決まってます……!」


第一私はこの子のこと、好きでもないし……なんなら、申し訳ないけど名前も知らないし見かけたことがある程度だ。


「……そうですか……じゃあ、仕方がないですね」

「……え……?」


途端に雰囲気が変わった男の子。

その横にいた2人の男の子が歩き出して、私に近づいてくる……。


ガシッと腕を掴まれてしまって、身動きが取れない。


「先輩は、僕のことなんて名前すら知りませんよね?知ってますよ。

でも、僕が失恋した時、先輩が優しく微笑んでくれたから……だから、僕は先輩とどんな手を使ってでも付き合いたいんです!」


っ……。

怖い……それに、多分この子は恋愛感情としては私のことを好きではないと思う。

少し、違う感情な気がして……。