クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。

「……俺に言えないことなの?」


少し優しい口調になって、珍しくしゅんとしている奏くん。


「っ……!」


また、胸がきゅんってなってしまう。

奏くん、すごくあざとい……!!


「残念だな、美都が相談してくれないなんて」

「あ、あのっ……ご、ごめんね……」


とてもしょんぼりしてしまっている奏くん。


「いいや、いいよ。今日は生徒会の仕事も捗らなそうだけど」

「えええっ……!?」


確か、奏くんは生徒会長だったはず……!それはまずい……!

け、けどだからと言って、告白なんて今できないし……!!


「あ、あの……私、お話することはできないけど……奏くんのお願い、なんでも聞く!」

「……え?なんでも?」


私がそう言うと、奏くんはポカンとしてしまった。


「うん!」


告白と取引になるならば、安いものだ……!!


「じゃあ、結婚して?」

「……ふ、ぇ……?」


け、結婚!?

冗談だよね!?