クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。

「え、えっと……私、教室で授業が———」


ガチャンッカチッ


……んっ?


勢いよく閉ざされてしまったドア。どうやらおまけに鍵までつけられてしまったらしい。


「……あんなヤツに、美都を守ってもらうなんて死んでも嫌だからね」


にっこり目が笑ってない微笑みを浮かべた奏くん。


「あはははっ……」


どうしてだかはよくわからないけれど、こちらとしても周りの視線が増えないのなら、いい話……かな。


「……あ、そうだ美都」

「ん?」

「せっかくだし、ここで一緒に勉強しないか?」

「えっ?いいの……?」


とっても、嬉しい……!!


「ああ、もちろんだ」

「ありがとう、奏くん……!」


小さい頃はよくお勉強を教えてくれたけれど、大きくなるにつれて一緒にお勉強する時間はあまりなくて。

だから、余計に胸が躍る。


「じゃあさっそく始めるか」

「うん!」

「どこかわからないところあるか?」

「あ、えっと……数学が全然わかんなくて……」

「ふふっ、そうかそうか、じゃあ教えるな」

「うん……!ありがとう!」