クールな幼なじみ(将来の)旦那様は、私にだけ特別甘いようです。

「いやいや……そんなこと、美都様に比べたら……」

「ええ、そうよねぇ。美都様なんかもっと広いお心をお持ちだわ」


そんな声がしてきて……心が、暖かくなった。


嬉しい、少なくともそう思ってくれている人もいるんだ。


「誰か、見た人はいないのか?」


誰かがそう言う声がして。

辺りが再びザワザワするけれど、声をあげる人はいなかった。


どうしよう……このまま私が信じてもらえなかったら……。


「……どいてください」


低い声が響き渡る。

この声は……奏くんだ。


「奏くん……?」


私の方に近づいて、肩を抱き寄せた奏くん。


「……?」

「先程美都さんを紹介した同様、俺には美都さん以外考えられません。そして心優しい花宮家を皆さんご存知でしょうから、この場は美都が被害者と言うことでよろしいでしょうか」


怒っているような奏くんの声が会場に響き渡った。