きっと奏くんは、私とパーティーに出たい気持ちもあってくれているのだろうけど、私が他の人といる不安もあるんだと思う。


奏くんは仕方ないよね、ご両親もお仕事忙しくて、家にいることは少なかったし、わがままも言わずに全て完璧な子だったから。


だから……それを踏まえると、私の前では素をきっと出してくれてる。

それが、嬉しくて仕方がないし、一生懸命受け止めたい。


「じゃあドレスも選び終わったことだし、私はお勉強して来ようかな」

「なんでそんなに勉強してるの?将来は俺のものになるんだし、だらけていいんだよ?」

「っ、う、嬉しいけど……!でも、だからこそ、奏くんの隣に相応しい人になりたいの」

「……そっか」


みんなから、私は奏くんの奥さんで相応しいって思ってもらえるようになるのが私の夢。


「じゃあ、一緒に勉強しよう?」

「いいの?」

「当たり前でしょ」


奏くんはにこっと微笑んで見せた。

ふふっ、なんだか本当に愛らしいの塊だ。