「へ?」

「?奏くん……?」


今とっても可愛い声が聞こえたような……?


「ま、まさか今の声奏くん!?」


いつもの優しい低音ボイスとは一転、とっても可愛い男の子のような声が出ていて、思わずびっくりしてしまった。


「っ、ちが、違う!」

「絶対そうだよ……!」


どうしましょう神様、私は今彼氏様が尊くて可愛くてどうにかなりそうですっ……。


「奏くん、可愛いっ……!」

「違う可愛いのは美都だ」


ぎゅっと今度は奏くんから顔を埋めるように抱きつかれる。


思わず、にやける口元を隠してしまった。


普段、クールなのにたまにデレデレで可愛いの、なんで……。


「もう、好き大好きだよっ……!」


なんでだろう、我慢できない好きって言いたい……!


「美都……嬉しい」


にっこり微笑んでくれた奏くん。

その笑みが、幼い頃の純粋に笑ってくれていた時と重なって、なんだか心温まった。