身動いすると、奏くんがお腹に手を回してぎゅっと強く私を捕らえた。


「……すっげー嫉妬した」

「ごめんね……」

「俺が女にあんなことされても、いいの?」

「絶対、やだっ……」


私だって聞きたい、どうしてこんな目に遭うのか……。

本当は、奏くんとずっと二人きりで居たいとずっと思っているのに。


居心地がよくで、ずっと一緒にいたい。


そんな相手、奏くんだけだ。

触れて欲しいのも、笑って欲しいのも、愛して欲しいのも愛したいのも……。


全部、この愛おしい奏くんだけなのにっ……!


「じゃあ……これからは、もっと俺以外に警戒心を持とうね。」

「わかった……!」

「ふふっ、いい子だね。美都は可愛んだから、ちゃんと俺だけ見てようね」


ご機嫌の良さそうな奏くんの声がして、ホッと胸を撫で下ろした。


「う、うんっ……」


恥ずかしいけど、ものすごく嬉しい。